デートに行ってきた（3回目）（SYさん）

SYさんとのデートに行ってきた。

今回は駅で全てのデートが完了するので、車は必要ない。
駐車場代がもったいないので、電車などを使って待ち合わせ場所に向かった。

駅に着くと、いつも通り、彼女はもう待っていた。
本当に待ち合わせが早いな。
私が時間にルーズなので、もっとギリギリに着てくれていいのに。
それに、もっとゆっくり来てくれないと、知的に本を読んで待てない。
今回は、「待ちました。　"いつも"　早いですね。」と言ってみた。
もっと遅く来てねと言いたかったが、そこまでは言えなかった。
彼女は、「そんなことないですよ。さっき来たばかりですよ。」と言っていた。
毎回同じようなことを言っているが、本当かな。
今度、1時間前に来て待っててやろうかと思った。


さて、まずはご飯を食べに、駅近のカフェに向かった。
駅近のカフェと言ってもスターバックスとかではない。
彼女は、そういった系のコーヒーチェーンは嫌いらしい。
私は、スターバックスは意識高い系の人しか入れない雰囲気なので、どうも落ち着かない。
1度しか入ったことがないが、MacやiPad等のApple製品を使いながら、ドヤ顔で作業しないといけないような雰囲気が漂っていた（偶然そういった時間帯に入ったのかもしれない。かなりの偏見が出来上がっている）。
「その時は、私の隣の男が、Enterキーを押すのにやたら気合が入った感じでストレスが溜まった。普通に押せば入力できますよと教えてあげたかった。」といったような感じのことを話しながら、カフェに向かった。

カフェでは、まぁ、いつもの感じだ。
最近あった出来事や学生時代のことなどを話した。
「恋愛に関する話題」をしようと思ったが、急にそんな話題をふるのも、なかなか難しいな。
学生時代の話の時に、そういえば学生時代にお付き合いしていた人いたの？みたいな感じで聞けばよかった。
それが一番自然な感じで聞けたのに。
私が良い学生生活を送ってないもんだから、それを誤魔化すことに一生懸命になってしまい、そこまで意識がまわらなかった。
そんな感じで、無難な感じでご飯を食べ終わった。
会計は、いつも通り別々払い。


そして、本日のメインイベントである、展示会みたいなものに行った。
前回のデートの時に、彼女が行きたいと言っていた所だ。
彼女はこういう趣味もあるのかと思った。
私はたいして興味はない。
そもそも趣味がない（泣）。

入場すると、会場にはそれなりに人がいた。

彼女は、じっくりと見ていた。
そして、時々、○○がどうで○○がどうだと説明してくれたり、どう思う？みたいな感じで質問したりしてきた。
私は自分の知識を総動員して対応した。
そんな感じで会場内を進んでいった。


真ん中を少し過ぎた頃だろうか。
横からドスンと人にぶつかられた。

私は人によくぶつかられる。
それに、結構強めに当たっても謝ろうともしない人がほとんどだ。
たぶん周りの人から、人として認識されていないor存在感ゼロなのだろう。

しかし、その女性は違った。
「あっ、すみません。」と謝ってくれた。
結構可愛い女の子だった。
見たところ、20代中頃くらいだろうか。
服装はジーンズに長袖、トートバッグとシンプルな格好で、ここには一人で来ているようだ。
珍しい。

進むペースが私達と同じせいか、妙に視界に入ってくる。
展示物を真剣に見ている横顔を見ると、すごい魅力的に見えてしまった。

私はSYさんと一緒に歩いているのに、いつの間にか意識は、ぶつかってきた彼女の方に集中してしまっていた。

SYさんから声をかけられて、ハッとした。
何やってるんだろ、私は。
今はデート中だぞ。SYさんに集中しろ！
私は、昨日仕事が遅くまであって寝不足で頭がボーとしてたと言い訳をした。
うまくごまかせたかな。


それにしても、なんだこの女。
人のデートを邪魔するのが趣味なのか。
私達と同じペースで周囲を歩きやがって。
ちょっと可愛いからって調子にのるな！
（完全に被害妄想）
そもそも、混雑もしていないのにぶつかってくるなんて、もしかしてSYさんの仕込み？
SYさんのことを本当に好きか試されている？
（妄想の世界に入ってしまった。頭が完全におかしい。）

私は、「ここらへんは興味があまり無いのでスキップしませんか？」とSYさんに言い、一気に進むスピードをアップして、その女性から離れた。


最後に記念写真を撮った。
駅まで一緒に帰り、次のデートの約束をして解散した。


今日は危なかった。
危うく、SYさんに失礼な態度を取りかけてしまった。
（全部、あの女が悪い！）
でも、デート中に他の女性の事が気になるなんて、SYさんのこと、そんなに好きではないのかなと思ってしまった。