習い事に行ってきた（9）

な、な、なんとね。

君の前前前世から僕は君を探しはじめたよってね。

これって、運命の出会いがもしかしてあるかもってね。

まぁ、まだ話してもないし、何も始まってもないんだけどね。

そうさ、何も始まってないし、始まる気配も無いんだけどね。

って、なんの話だよってね。

そりゃ、分かんないよね。

そうだよね。

まぁ、習い事に行ったわけですわ。

今日も、なんとか魅力的な女性に話しかけられるチャンスはないかって思いながらね。

入口に近づいて魅力的な女性が来そうにないから、一旦忘れ物したフリして戻って、また来たんだけど、待ち人現れず。

今回は一回で終了。

どうやら私よりも早く入っていたようだ。

残念ってね。

はぁ、何とか話す機会がないかなと思ってたところに。

な、なんと。

そう。

南東。

そうなんです。

なんか見覚えのある女性がいたわけですわ。

頭が？？？？？？？？？？？？？？？？ってね。

大混乱。

そう、Eさんがそこにいたわけですわ。

いるはずのないEさんが目の前にいる。

それを頭が処理できなくてフリーズ状態。

なぜ？なぜ？なぜ？

どうして？どうして？どうして？

why？why？why？

tell me why．

数分後、冷静さを取り戻した私は改めて彼女を見た。

よく見れば、Eさんではない。

そりゃ、そうだ。

Eさんがいるわけないわな。

Eさんと同じ髪型、Eさんと同じくらいの背の高さ、Eさんが着そうな服装、動作もどことなくEさんに似た動作で、年齢もEさんに近く20代中盤くらいで、目元もEさんに似た感じで、雰囲気はもうEさんって感じだ。

はぁ、Eさん。

ねぇ、笑って、そっと笑って。

まぁ、マスクをしているから、あくまで目の周辺部しか見えないんだけどね。

Eさんほどの魅力は感じないけど、なかなか魅力的な感じだ。

いや、そりゃね、今日も話しかけようとチャンスをうかがっていた20代後半魅力的な女性と単純に比べると、はっきり言ってそこまで魅力的ではないのだが。

だが、その20代後半魅力的な女性よりも、彼女のことが気になる。

そう、魅力的とか何よりEさんに似てるって所が一番重要なポイントなのだ。

そう、Eさんに似ているのだ。

それだけで十分なのだ。

Eさんに似ているという所に価値があるのだ。

どんな女性なんだろうか。

話してみたい。

Eさんみたいに魅力的な女性なのだろうか。

話してみたい。

話したい。

今回は残念ながら話せなかったけど、来週が楽しみだ。

っていうか、途中から参加する人もいるんだな。

随時募集中なのかな。

まぁ、彼女は経験者みたいだから、途中参加でもいいのだろう。

あぁ、早く来週にならないかな。

平日全部有給で飛ばしたいよ。